名鉄5700・5300系

解説
特急列車にパノラマカー7000系を中心に運行し、高い旅客サービスを提供できていたものの、急行運用には主に非冷房車が使われていた。
それに伴い、急行列車の冷房化率100%を目指し、1986年に2扉転換クロスシートとして登場した車両が5700・5300系である。
完全に新製された車両が5700系で、車体のみ新造し従来の初代5000系や5200系の機器を流用した車両が5300系に分類される。
この列車の特徴は先頭の大型ガラスにより、乗務員室を通して十分な前面展望性を確保した点である。
展望性が失われることを防ぐため、運転台以外は機器を全て収納したうえで無反射塗装が施されている徹底ぶりで、加えて先頭右側の座席は親子3人でも座れるように横幅がやや広く調整されている。
車内は連結面側の車端部に関してはロングシート、その他は転換クロスシートである。さらに、ラッシュ時以外利用可能な補助席も設けられている。
登場当初は名古屋本線の高速・急行列車として活躍、特急政策変更の時期には4両編成の1000系「パノラマSuper」と併結して一部特別車特急として運行される時期もあった。
もうすぐ車齢30年になる現在においても、平日日中の河和・内海方面の全車一般車特急として運行されている。また、特急運用以外では名古屋本線を中心に各地で普通列車として運行されている。
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管理人の編集後記
SR(スーパーロマンスカー)という略称として呼ばれ親しまれている列車、名鉄の中でもこの列車はかなり好きです。
この列車を好きになったキッカケは、名古屋特割きっぷで友人と矢作橋でEL120を撮ってから、名古屋までゆっくり普通列車で行ったことです。
最前席でひたすら前面展望を楽しんでいたので、1時間以上かけ何本もの列車に抜かれても、一切退屈にならなかったです。こういう列車の楽しみ方もあるんだなと感じさせてくれる列車でした。
普通列車でのんびりと乗ってても全く飽きさせない、「乗る楽しみ」をしっかりと演出してくれている列車だと思っています。時間のある方は是非、5700系や5300系でそんな普通列車の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?