新幹線 E5系

解説

編集日:2014年5月24日

東北新幹線の東京~新青森全線開業の約3ヶ月後、2011年3月より登場した形式。JR東日本の「新幹線高速化推進プロジェクト」によって開発された新幹線高速試験車「FASTECH 360」の技術や実証データが活かされている。最高速度は320km/hで、当時最高速度300km/hで運行していた山陽新幹線の500系及びN700系を抜き、日本最速となった。

登場当初の愛称は公募により「はやぶさ」が採用され、東北新幹線の最速達列車として活躍している。また、車両の増備により「はやて」、「やまびこ」、及び「なすの」としての運用も増えている。

高速運転時の騒音対策のためのノーズは15mとなっており、すでに東海道新幹線の新世代車両となっているN700系よりも長い。またN700系と同様、車両間に全周ホロが巻かれている。さらに台車はフルカバーとなっており、騒音の原因となる空気抵抗を徹底的に削減している。
また、高速運転時の左右の揺れを軽減するフルアクティブ・サスペンションや、カーブでの乗り心地を改善する車体傾斜装置を装備しており、高速化に伴う問題点を解決している。
高速運転時の風切音の発生源として問題になるパンタグラフは1基のみ(2基搭載されているが運行時は2基のうち後位側の1基を使用する)となっており、ここでも騒音の問題を極限まで解決している。パンタグラフの上面には12分割のすり板があり、架線に対して滑らかに追従することでパンタグラフと架線の離線を防ぐことができる。

車内は「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をキーワードに、暖色系を用いた暖かい空間にデザインされている。普通車のシートピッチは拡大され、窓側にはモバイル用電源コンセントが搭載されている。また、グリーン車を上回る上質な空間を提供するため「グランクラス」と呼ばれる車両を用意。定員は18名のみで、グランクラス専任のアテンダントが常駐、東北新幹線沿線の軽食や飲料が提供される(「はやぶさ」運用時のみ)。
現在は東北新幹線の新世代標準車両として増備が進み、2015年度中を目処に秋田、山形新幹線以外の車両をE5系に統一する計画である。また、2016年より新青森~新函館(仮称)間の開業を予定している北海道新幹線向けの車両として、JR北海道がE5系をベースとしたH5系を導入する予定である。

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更新日:2014年5月24日
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管理人の編集後記

更新日:2014年5月24日

自分のお気に入りの新幹線の一つ。何が好きって、この独特な色が好きなんですよね。

自分は登場間もない2011年11月に初めて撮影。その時の写真がこのページのトップの写真です。
最高速度やグランクラスなどでJR東日本の「本気」が垣間見える素晴らしい車両だと思います。いつか乗りたい!!!