JR西日本 283系

解説

編集日:2014年12月2日

1996年、大阪から南紀方面への特急「くろしお」として、南紀地方の観光需要に対応したサービス向上及び既存の381系の置き換えによるスピードアップのため登場した特急型列車。車両の愛称は「オーシャンアロー」で、一時期列車名としても使われていた。
その列車名であるが、登場当初は「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」という名称で運行され、1997年3月より単に「オーシャンアロー」として運行されていた。その後、2012年3月より南紀方面の特急列車の全列車が「くろしお」に統一され、「くろしお」として運行している。なお、時刻表等には「オーシャンアロー車両で運転」と明記されている。

カーブの多い紀勢本線での運用を前提にしているため最大傾斜角5度の制御付き振り子を搭載しており、半径400mのカーブを時速100kmで曲がることができる。381系の自然振り子で問題になっていた乗り心地についても、制御付き振り子により曲線進入前から車体を傾斜させることで向上している。

外観は「リゾート」と「スピード感」を反映させるためにエメラルドグリーンとホワイトで爽やかな海の色と浜の色を表現。イルカを連想させるような流線型の非貫通先頭車でスピード感を表現している。

グリーン車は暖色系の配色が施されており、特別な空間を演出。普通車はそれとは対照的に青やパープル等の寒色系で明るい印象を感じさせる内装になっている。また、3号車にはフリースペースとして海沿いの車窓を眺めるための展望ラウンジを用意している。

381系置き換えのために製造されたが運用後振り子装置の故障や電気系統の異常が頻発、最終的には381系を完全に置き換えることはできず6両基本編成が2本、3両付属編成が2本の計18両にとどまっている。

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その他の写真

更新日:2014年10月26日
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管理人の編集後記

更新日:2014年12月2日

観光路線を走るデザイン、設備ともに海沿いの路線ならではの特急です。A列車自作街での採用率はかなり高く、小勢、山潮、双子川、飛島、桜川でその街を代表するフラグシップ特急として使われています。この列車がやってくるだけでその場の雰囲気を変えるようなデザインが大好きです。

運行頻度こそ少ないですが、南紀方面に行くことがもしあったとしたらぜひこの列車に乗って行きたいです。海沿いを走るオーシャンアローという超ド定番な写真を是非撮ってみたい!