JR西日本 225系

解説

編集日:2015年9月30日

アーバンネットワークの主軸を担う東海道・山陽本線の新快速や快速、そして大阪環状線・阪和線・関西空港線を駆け抜ける関空・紀州路快速として2010年12月より登場した車両。

JR西日本のコンセプトである「明るく、広く、静かで、快適な」車両空間を受け継ぎながらも、安全性向上に重きをおいて開発された車両である。
その最も大きな特徴としては先頭部分にわざと強度を低くした部分を作り、事故衝突時の力を吸収させる「クラッシャブルゾーン」が採用されていることである。
JR東日本ではE217系以降の車両がクラッシャブルゾーンを採用しているが、本形式の場合は若干異なり、強度の低い部分が先頭上部に配置されていて、その部分が先に潰れることで事故衝突時の力を上部に逃がす仕組みとなっている。
この構造を採用したため、前身の223系から大きく先頭構造が変更されている。

運転に必要な機器を全て1両にまとめて搭載し、片側の台車のみモーターを積む「0.5Mシステム」を採用し、車両間の設計の共通化によってコスト削減を行っている。
モーターは大容量のものを使用している。これは加速力増強のためではなく、運転性能や寿命に余裕をもたせたり、ブレーキ時に回収する電力量を増やす目的で補強されている。

車内の案内装置は321系で採用した液晶ディスプレイによる車内旅客案内装置「WESTビジョン」を導入している。座席は223系と同様、シートピッチ910mmの転換クロスシートを配置している。
車内安全性の向上のため、つり革は223系と比較し約1.5倍に増やし、大型化によって緊急時につかまりやすくしている。

東海道・山陽本線の新快速や快速に運用される0番台阪和線系統の関空・紀州路快速に運用される5000番台がある。両者ともすでに新快速や関空・紀州路快速で使われている223系と併結して運転することが多い。
また、2012年3月より0番台の一部を宝塚線に転属させた6000番台が登場している。こちらは最高速度が120km/hに制限され、前面貫通扉と乗務員扉の下部にオレンジの細いラインがシールされている。

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更新日:2015年9月30日
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管理人の編集後記

更新日:2015年9月30日

113系、153系、117系221系223系に次ぐ、6代目の新快速列車です。
クラッシャブルゾーンを採用し大きく変わった前面は、初めて見た時は「E257系にかなり似てるなぁ」という感じで、あまり印象は良くなかったです(JR西がJR東にデザインを近づけているようで、関西出身の人間としてちょっとした対抗心が湧いてました)。
しかしながら、実車を見るととても洗練されていて、新しい新快速に相応しいスピード感と居住性を持っているなと感じました。

225系をベースにした列車(227系、521系3次車、323系)も順次登場していってどんどん活躍の幅が広がっているこのグループ、その中心的存在としてこれからも223系とともに活躍していってほしいです。