プロモーションビデオ裏話
みなさんこんにちは、eXpresserです。
本日いよいよ、A9姫海のPVを公開できたこと、僕自身本当に嬉しく思っています。
自分が今一番作りたかった動画の一つで、今の自分の中で最高のパフォーマンスを出せた動画だと思います。
制作期間が2週間ほどだったのですが、本当にもうあっという間の2週間で、とにかく楽しく制作できました。
※画像をクリックすると拡大します
紆余曲折のあったマップ制作
今回の姫海島ですが、制作発表(初登場)から今まで約2年という月日が経過しています。初めはニコニコ鉄道株式会社コミュニティー内の世界の、「CTS姫海支社」という名前でした。
ここまで時間がかかってしまったのには、計画段階からの見通しが甘かったというのが一番の原因だったと思います。思ったようにA9の造成が進まず、ただただ焦燥感が自分の頭の中をぐるぐるしていました。
現にA21Cで特急「あやかぜ」と「ひめうみ」の動画を上げ、ニコ鉄から撤退した後も約1年かかっているので、A9で一つのマップを作り上げるのは生半可な努力ではないんだなと感じました。
この動画の構想が上がったのは、大体今から半年ぐらい前のことです。
その間も、早くマップを完成させたいという焦りと、すでに他の人が魅力のある動画を作っているから自分は必要ないのではないか?という無力感に何度も襲われました。
"Where to begin"という楽曲
そんな中、一筋の光となったのは今回の動画で使用させていただいたTRFの"Where to begin"という楽曲。
TRF(当時は小文字で"trf")は1994年〜95年にかけて、"EZ DO DANCE"や"BOY MEETS GIRL"などの名曲をリリースし、シングル5作連続ミリオンセラーを達成するなど、いわゆる「小室ブーム」のきっかけともなったダンスグループです。
僕も子供の頃、親の影響でよく聴いていて、今も大好きなアーティストとなっています。
ただし、小室ブームが過ぎ去ると瞬く間に売り上げは減り、2000年からは新曲のリリースはなく、むしろ各々がソロ活動に活発になっていきました。
そして新曲リリースがぱったり止まって6年後の2006年、TRF復活第1弾シングルとして発売された楽曲がこの"Where to begin"です。
その楽曲の完成に至る経緯と、TRFらしいノリのあるダンスミュージック、そして、素晴らしいリリックに心打たれ、A9姫海の復活作品として使わせて頂いた次第です。
「いつかは辿り着く」言い切れる強さを 何度も確かめた
Shining, just way to go! いつだって こんなに素晴らしい
こういった歌詞が当時、「いつまで経ってもできない」と焦りに焦っていた自分の気持ちを元気付けてくれたと感じています。
別版のLyrics ver.は、「みんなにもこの歌詞を感じてほしい!」と思って制作しました。
PVからの編集時間はわずか1時間でしたが、十分意味のある動画になったと思います。
"自分にとって"一番の動画を作ろう
今回の動画ですが、「自分にとって一番の動画にしよう」と思って作りました。
もちろん見てくれている方のことを考えていないわけではありません。「青い東京タワーなんて見せたら面白いだろうな」だとか、「冒頭はめっちゃカッコよくキメた方が見てくれてる人が腰を上げて見てくれるだろう」だとか考えながら作ったのはもちろんです。
ただそれ以上に、「自分が見てて楽しい動画にしよう」ということに心がけました。
結局はこういう動画作りも遊びの世界でしかないので、どうせやるなら自分も楽しまないと!という気持ちで制作しました。
数々の素晴らしいA9動画を見てきた視聴者の方にとって、自分の動画がどう思われるのか不安でしたが、「自分にとって」という言葉でうまく自分を励まし、迷うことなく完成まで一直線に突き進めたと思っています。
冒頭シーン
それではココ以降はPV本編の裏話になります。
まずは冒頭のシーン。このシーンがAviUtlの有効レイヤー数70も使ったシーンで、エンコをバカみたいに遅くさせた原因ですw
冒頭シーンの構成はとても大事なところなのですっごく悩みました。お得意のモーションパススクリプトで路線に追従するようになぞって、後でカメラ制御で3Dにしました。
最後のカット(4枚目)に姫海駅を出して、「あやかぜ」「ひめうみ」が同時停車するカットを入れて演出。我ながら鳥肌立ちました。
ロゴ表示について
冒頭シーンの後は安定の空撮にロゴ表示。今回のロゴは初自作しました。
出し方ですが、GIMPでレイヤーごとに分かれていたためそのレイヤーを画像にして配置、その後に下方向、右方向のクリッピングを使って出現させています。更にその上に発光用の同じ画像を入れて上方向、左方向のクリッピングを加えて実現させました。
ちなみに今回のロゴですが、Twitterのロゴが全部円弧で実現できることから発想を得て、円弧だけで構成してみました。
左側に大運河と姫海島、それを抱えるように"H"の文字を配して、残りの文字を"H"から突き抜ける横棒に入れてます。
もっとアイデアあふれるロゴに仕上げたかったのですが、ロゴ制作初挑戦だったのでなかなか思いつかず・・・。ロゴ作れる人にめっちゃ憧れます。
特急列車の紹介シーン
各特急列車の紹介シーン。ここはフレーム補間を使って、30fps→240fpsに置き換えた後、0.25倍速にしています。
AdobeのPremiere Proならラクにできると思うのですが、AviUtlなので結構導入はややこしそうです。だいぶ前からですが、AviUtlを使ったフレーム補間方法を調べて導入しています。
A21C姫海の車窓とかでも70%ほどに再生速度を遅らせているので、車窓カットを60fps→120fpsに置き換えたりしてます。
サビ部分のシーン
ここは最後の最後まで悩みに悩んだサビ部分のシーン。
「Yeah, yeah, yeah, yeah!」に合わせて何かしたかったという結果、こういう感じになりました。
あまり背景のカットに被せることはしたくなかったんですが・・・。もうちょっと背景のカットをのっぺりとしたものにしたほうが良かったかも・・・。
ライトレールの紹介シーン
1番と2番のブリッジ部分。
ここはA9化で新しくできた姫海ライトレールの紹介です。
字幕入れても良かったかなぁと思ってはいましたが、バランス悪くなりそうだったので結局入れませんでした。
豊鉄T1000形「ほっトラム」は豊橋在住の僕としては是非導入したかった所でした。広島電鉄5000形「グリーンムーバー」を種車にテクスチャ改造して、カスタム編成で5連接→3連接にしています。
姫海ライトレール関連は今後また別の動画でご紹介していきますので、お楽しみにして頂けると嬉しいです。
ツアー急行 A-Train

姫海ライトレールと同様、今回のA9化にともなって新たに誕生した新列車、「ツアー急行 A-Train」。
もちろんモデルはJR九州の「A列車で行こう」です。
他の特急と同じ扱いにしたかったのですが構成上それが出来なかったので、普通列車と同じ扱いになってしまいました。
しかしながらこの急行列車、今までにない急行列車になります。今までにない車窓動画を作りますので楽しみにしてて下さい。
名所紹介シーン
中盤の伴奏部分、A9化でできるようになった姫海の施設紹介です。結構ここはいい感じにまとめることができたと思っています。
A9になって建物に工夫ができるようになってこういう名所や裏設定が作れるようになったのがいいところですね。
姫海一番の風景

この動画の一番見せたかった姫南駅でのシーン。というか、「この風景を作りたかったから姫海作った」と言っても過言ではない風景です。
夕景をバックに、「あやかぜ」「ひめうみ」という2本の特急が同時に到着するというのを見せたくて姫海作りました。
このシーンは、このPVのテーマソングに"Where to begin"を使おうと考えて以来、半年以上ずーっとココにこのカットを入れようと考えました。
あやかぜひめうみグリグリシーン
最後のほう、「あやかぜ」と「ひめうみ」が同時入線するシーンをうまく使って最後に同一カットになるという構成をやってみたシーン。
没にする予定だったんだけど、結局このままにしました。あとで感想を聞いたら意外と反響あってビックリしました。
ラストシーン

最後のカットは対岸に走る681系2000番台を使用。
対岸への接続はA9になって新しく展開していく要素なので、これからはこっち側でどんどん繰り広げていく予定です。
ちなみにコレの詳細がわかるのは数ヶ月後になるんじゃないかと思います。それまではどんどん準備を進めていきますのでよろしくお願いします。