合作サンプルPV裏話

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9月1日から15日にかけて行われるニコ鉄PVコンテストに先駆け、主催者のeXpresserと斜め45℃さんとで合作サンプルPVを制作しました。
このページではそのPVについての裏話を語っていきたいと思います。かなり長いですがお付き合い頂けると嬉しいです。

なお、まだ合作PVを見ていない方はネタバレになりますのであらかじめ動画をご覧頂くことをオススメします。

あと、毎度のことながらめっちゃくちゃ長いです。多分いままでの動画の中で一番長い裏話になっているような気がします。
てことで目次を作りましたので是非ご活用下さい。

やってみたかった「合作」

今回のPVコンテストのサンプルPVはニコ鉄大津支社の斜め45℃さんとの合作となっております。
自分はREFLEC BEATをメインにKONAMIの音楽ゲームをよくやっていて、その中のアーティストさん達がコラボして複数人で一つの楽曲を作ることが結構多く行われています。 そう思うと、A列車動画にはあまり合作が多くないなと思っていたのです。
もちろん、十数人単位でまとめて一つの動画にする(この動画とかこの動画とかこの動画とか)という超大作の動画はありますが、特に少人数での密な合作というのは少ないなと感じました。
そういった経緯でこういう「合作」というものをやってみたくて、いつも仲良くさせてもらっている斜めさんとの合作になりました。

個人的にはお互いがそれぞれ編集もして、編集レベルまでお互いの色を出せればよかったなと思っていました。
特に僕は最近Rounded M+というフォントを使ってますが、斜めさんはまた全然違うフォントを使っていらっしゃったりするので、そのレベルから違いが出てきたらいいなと思っていました。
しかしながら、最終的にはお互いのスケジュールやデータのやり取りなどが問題になり、斜めさんからは素材だけ受け取って編集は全て自分が行いました。
特にデータのやり取りが問題で、どうしても品質を保つために無圧縮AVIのやりとりをすると1カットでギガバイト単位のファイルのやりとりになってしまい、一晩中Skype通信するハメになることが多かったです。今回の合作という部分に関してはそこが想定外でしたね。
また今度やる機会があればそういったデータのやりとりをうまくする方法などを見つけていきたいです。

ニコ鉄大津支社の魅力

ただ、編集は全て自分がやったとはいえ、姫海だけでは引き出せないような要素を思いっきり引き出すことができました。
特に大津支社はダイヤがとんでもなくカオス(中央線東京駅ばりの終端駅を持ってたり、大和西大寺駅のような平面交差が連続する交差駅があったり)なので、ひっきりなしに電車がやってきます。

さらに、大津支社の特徴として、斜めさん本人が描き下ろしたキャラクターがいっぱい出てきます。今回は1分16秒から1分28秒にかけての声ネタに合わせる部分で使わせて頂きました。
そういった要素は姫海には一切ないので、PVを作っていて本当に楽しかったです。

逆に、姫海は「大部分の列車がオリジナル塗装」という特徴を大きく押し出しています。整然とピンク色に塗られた列車がぴょこぴょこ出てくるのは大津支社では絶対に出せない要素ですし、そういった所はしっかりと姫海の特徴としてアピールしていきたいと思って制作しました。

ちょっとだけ紆余曲折がありました

実はこの動画の構成にするのは最初から決めていたものではなく、当初はPVコンテストの開催告知動画に姫海の要素を取り入れ、落ち着いたBGMに落ち着いた風景を合わせて真面目に仕上げるような合作PVにする予定でした。
しかしながら、開催告知を行った際に「ネタ動画に対する配慮をしてほしい」といった意見を頂き、「ユーモア賞」というものを設定した上に、「せっかくなら合作PVもネタ動画にしちゃえ!」ってことで山手線Remix 2008のアレンジという動画になりました。

この構成に至る決め手だったのは後述するように「自分が一度作ったことのある構成だった」ことと、「特別審査員の挑戦者Kさんもアレンジしたことがある」ということでした。

すでにある動画をアレンジするという方向性で良かったのは、お互いがある程度動画の完成イメージを共有することができたということでした。
そのおかげで「この素材が欲しい」と斜めさんにお願いするのがかなり楽(斜めさんはどうだったかは分かりませんが…)で、頂いた素材も自分が求めているものとしっかりマッチしたものを頂くことができました。個人的にもとても楽しく作ることができたと思っています。

山手線Remix 2008のアレンジ

という経緯で今回の動画は弧光灯氏(成田線の人)の山手線Remix 2008のアレンジとなっています。
ニコ鉄内でもこの動画のアレンジが本当に多く、特別審査員の挑戦者Kさんも2010年にニコ鉄金城支社の動画として、僕も2012年に綿向地区と小勢市の合作として、この動画のアレンジを行っています。

そこで今回の動画は「再現度の向上」にかなり力を入れました。
2012年から3年経ちAviUtlでできることも増えて、自分としては「成長を見られるのはそこではないか?」と思ってかなりそちらに力を入れました。

特に頑張ったのはココのシーン。目に見えて豪華になっていることがわかります。
実はここの部分は両者ともAviUtlのカメラ制御という3D機能を使っていまして、2012年の方はあまりカメラ制御の挙動が分からず苦戦しましたが、2015年の方はその辺の挙動がわかり矢印の輪郭などがくっきり出せるようになりました。列車の切り抜き画像も取り入れてより豪華に仕上げています。

このシーンを作っていると、2008年の段階であのレベルの動画をFlashで実現できていたことに原作の成田線の人の凄さを感じます。

ニコスクリプトいれてみました

今回、動画編集以外に取り組んでみたことが1点あります。それはニコスクリプトを導入したこと。
具体的には、姫海のシーンはコメントをピンク大津のシーンはコメントを水色しています。
個人的に少しでも合作でできることをしたいと思った結果こういったアイデアが浮かび上がりました。

ただ、これは視聴者の方がいっぱいコメント入れてくれないと光ってくれませんので、その辺が光らないと僕の力不足が露呈しちゃうっていうことをうpしてから知りました。
なのでみなさんコメント入れて下さいm(_ _)m

本編小ネタその1:冒頭シーン

ようやく本編の裏話です(長いよ!)
まずは冒頭部分、大量の文が流れるシーンですね。見逃しがちなので深く楽しみたい方は一時停止してお楽しみ下さい。

このシーンは上半分姫海、下半分大津に関する内容になっています。上半分だけとりあえず作ってしまって、斜めさんに完成イメージ渡して「こんな感じで10個ぐらい文考えてもらっていいですか?」という感じで発注しました。

小ネタとしては大津支社のダイヤ作成の担当であり、無類の小勢市好きでもあるALFくんのセリフが姫海側と大津側両方にあることです。
もともと姫海側は無かったのですが、斜めさんから文をもらった時にALFくんのセリフが合ったので「俺も入れよう!」ってことになりました。

本編小ネタその2:マスドライバーで直通!?

続いては0:40付近、姫海側の特急「ひめうみ」の車内アナウンスシーンです。
ここでは「どうやったらうまく大津にバトンを渡せるか?」ということを考えた結果、大津側にマスドライバーがある上に、すでにそのマスドライバーを使って他の地域まで直通しているということから思いつきました。

てことで姫海の大運河を渡る北側の橋、あわら橋(A21C時代は姫海北原付近)から一気に150mほど駆け上がる勾配線路を敷設。
そこを一気に駆け上る特急を撮影し、Photoshopで煙のエフェクトを付けて、AviUtlの放射ブラーで速度感を出しています。

もちろんですが、ホントの姫海はこんなものないですからね?w

本編小ネタその3:大津のカオスなダイヤ


姫海からバトンを渡された大津はカオスなダイヤをコレでもかというぐらいに紹介。
ここの部分はほとんど斜めさんにおまかせです。カット撮影も文章も考えてもらったので、僕はそれに合うように文字を配置しただけです。

唯一僕が工夫したところといえば、4カット目のALFくんのキャラ絵が遺影に変わった瞬間にチーンという音を付け加えたぐらいですね。「これは絶対入れないといけないだろ!」って思って入れました。

本編小ネタその4:路線・駅表示シーン


前述したように、技術的に一番頑張ったシーンです。AviUtlのカメラ制御による3D配置機能を使っています。ただ、カメラ自体は動かしていませんのでそこまで難しいことはやってないです。

弱いですが、ここが姫海の特徴である「オリジナル塗装の列車」を一番見ることができるシーンかもしれません。207系の側面の市松模様を是非見ていただきたいっ!

本編小ネタその5:停車系統シーン

列車の種別と停車駅を出すシーンについては、こちらもまず姫海側でExcelで作ってから斜めさんに「こんな感じで大津も作って下さい」という形で発注しました。
ちなみにですが、この辺のフォントはほぼすべて国鉄っぽいフォントを使わせて頂いています。2012年の動画は別のフォントを使っていたのですが、フォントもしっかりと原作に忠実に再現したいと思い、このフォントにしています。

小ネタはもちろん、この系統図の後ろに流れている文です。原作は「スリ、置き引きなどにご注意下さい。」と「携帯電話はご遠慮下さい。発車します。止まります。」なんですが、こちら側では「スリ、置き引き、コスプレ衣装の盗難にご注意下さい」「駅構内では三角定規を投げないようお願い致します。」にしています。
どうしてそんな文にしたのかは言いません。強いて言うなら「なんとなく」です。

本編小ネタその6:声ネタに合わせた演出

当初一番「どうしようか・・・?」と悩んだシーンです。原作ではアスキーアートを使ったネタが組み込まれていますがその辺あまり詳しくないので個人的にはそれ入れても面白くなさそうだと感じていました。
そこで思いついたのが大津支社の手書きキャラを使った演出でした。斜めさんに「すでに描いたもので構わないのでとにかく面白そうな絵を下さい!」って頼んで頂いたもので作り上げました。

ちょっとエロティックにスカートを捲って"Come on..."、飛んでくる三角定規を避けながら"Get Down!"、ゆっくり生首が大量に流れながらカオスな感じで"ウェーイ"、どれもちゃんと曲に合ってて制作当初の悩んでいた所を考えると個人的にはバッチリの出来です。

ちなみに、二つ目の三角定規が飛んでくる所は当初は三角定規ではなく、PC枕木でした。
ただ、PC枕木のいい画像素材がなくとりあえず簡単に手製で作ったら「分かりにくいからそれ使うなら三角定規でいいんじゃない?」と斜めさんからのアドバイスで三角定規になりました。
こういう斜めさんのアイデアも制作に本当に助かっていました。

本編小ネタその7:マリオカート64風のレースシーン

ラストシーンの構成は原作とは大きく異なったものにしました。この構成は原作ではなく、挑戦者Kさんの金城支社の動画からインスパイアしています。
ここのシーンも制作当初かなり迷った箇所でして、原作通りにするか、挑戦者Kさんの動画からインスパイアするか、それとも2012年の僕の動画からインスパイアするかの3択で悩みました。最終的に斜めさんに相談して、その結果疾走感のある挑戦者Kさんの動画をインスパイアすることに決定したという経緯があります。

ただ、それだけでは飽き足らず、「ちょうど上下分割だからレースゲームっぽくしたらいいじゃん」と思い付き、マリオカート64風のタイマーとコースを追加しました。
斜めさんもそこは予想外だったようで、「まさか最後マリカー風に更に一工夫組み込んでくるとは思わなかったww」とSkypeで語ってくれました。

長くなりましたが・・・

大変長くなりましたが以上でこの動画の裏話はおしまい!
たった2分強の動画にここまで力入れて作ったんだということが分かって頂ければ幸いです。

今回の大津支社との合作PVの制作は本当に楽しかったです。ただ、これからのニコ鉄PVコンテストの本選で出品される数々のPVを見られるのがより楽しみに感じます。
今後も是非よろしくお願いいたします。